家づくり

ハウスメーカーが倒産した話

この記事では契約したハウスメーカーが着工2日前に倒産した筆者の話を書いています。

  • ハウスメーカーの見学はあまりせず、ほぼ即決で決めた
  • 契約が決まり、間取り、インテリア、外構等の打合せ
  • 工事着工当日、誰もいない
  • 後日談

ハウスメーカー見学はあまりせず、ほぼ即決で決めた

202×年、筆者が住んでいた旦那の実家にガタがきていたので、家の建て直しを決めた。

「和」でかっこいい家を作りたいと思っていた旦那は、、建築したいハウスメーカーを既に決めていた。

当時私は妊娠をしていたので、旦那一人で展示場へ行った。そこのHM(以下A社と呼ぶ)の住宅展示場で見学をし、外観も内観もすごく素敵で、旦那は一目惚れをしたらしく、「ここで建築したい!」と決めた。

私は一社だけ見学して決めるのはもったいないと思い、他のハウスメーカーの見学も行った。

「和」の家を作りたいとの希望だったので、「住友林業」の見学へ行き、旦那と話を聞いたが、旦那はそれでもA社で家を建てたい!との気持ちが強かったので、私たち夫婦はA社で建築することに決めた。

契約を決め、間取り、インテリア、外構等の打合せを決める

契約を決める前は色々質問をした。保証に関しても「10年保証がある」と聞いていた。(今思うと10年保証は当たり前だった)

「うちの住宅で建築したお客様宅を回っていますが、10年以上経っても、不具合は聞いたことがありません」とも営業は豪語していた。

そして一番私が気になっていた質問。

「もしも契約をした後に、倒産したらどうするのか?」と質問をした。

心の中で、倒産の心配をかなりしていた。なぜこんなに心配していたのか自分でもわからないくらいに。

「住宅完成保証制度」というものがあり、最小限の追加負担で家を完成できる、という保証制度でした。

倒産はしないですが、万が一の場合はこの制度があるので大丈夫ですよ!」と言われた。

とにかく、私は保証面に関して気になっていた。

契約を決める前は、営業から毎日丁寧な連絡がきていた。こちらの質問に関してもすぐに返事をくれ、熱心に対応してもらっていたが、

契約が決まった後から徐々に返事が遅くなった。その頃から「・・・ん?」と私の中では不信感が募り始めた。

間取りの打合せも基本的に設計士しかおらず、営業が同席することはなくなった。これはハウスメーカーによりけりなのかもしれないが、私の中では「契約とったら、用なしってことなのかな?」とさえ思った。

そして、契約後は契約金を支払うはずなのだが、なぜか営業からは「住宅完成後にお支払いお願いします」と言われていた。

この頃、お恥ずかしい話、無知だったので「住宅完成後でいいんだ~」と呑気に考えていた。

筆者の中でA社に決めたことは少し腑に落ちない部分もあったが、打ち合わせをしていくうちに、設計士、インテリアコーディネーターさんたちと打ち解けはじめ、家作りに対する期待が膨れ上がってきた。

契約を決め、間取りやインテリアの打合せも4か月ほどで完了し、あとは工事着工日を待つのみとなった。

工事着工日当日。誰もいない

家の取り壊し作業が始まるので、筆者たち一家は生まれたてホヤホヤの赤子を連れ、借家へ引っ越しをした。工事着工してから、約5か月後には夢のマイホームが完成するスケジュールだった。

借家はとても狭く、生活しづらかったので、「5か月の我慢…」と思っていた。

工事着工日当日。今日から家が取り壊し作業が始まるはずで、自宅に行ってみたが、工事が始まっている様子がない。

なぜ…?と思い、A社に電話をするが呼び出し音がなるばかりで誰も電話に出てくれない。

翌日も電話するが誰もでない。頭の中は「??」でいっぱいだった。

そこで、なんとなく筆者は会社名をスマホで検索した。すると、検索候補に「A社 倒産」との文字が。

まさか、と思いながらなんとなくそのワードで検索してみると、A社が破産したニュースがでてきた。

なんとA社が倒産したのは工事着工2日前だった。

後日談

筆者以上にショックを受けていたのは旦那だった。住宅展示場で一目惚れをし、「絶対ここで家を建てる!」と決めていた旦那は仕事に手がつかないほど憔悴しきっていた。

契約を決めたハウスメーカーの倒産は筆者家族の夢や希望、期待感を一瞬にして奪い去った。

後日、営業から電話があったが従業員たちは倒産当日まで知らなかったそう(ネットで調べても、倒産当日まで従業は知らないことが多いとかいてあった。

営業からは「また自分たちでハウスメーカーを探してください」と謝られた。

A社に払った金額は間取りを作ってもらう時の5万円と、境界線確定のため測量をした30万円ほど。(このお金は次に契約を決めたハウスメーカーでも使用したため、払い損とはならなかった。)

幸いにも私達は契約金も払っておらず、工事も着工していなかったので不幸中の幸いとしかいいようがない。

もしかすると契約金を支払わなかったのも、こうなることがわかっていたからかもしれない。

ネットで調べると既に着工途中で工事がストップして途方にくれている、というような記事も確認できた。

住宅購入は一生の買い物となるので、入念に下調べをし、ハウスメーカーの見学も何社も行き、決めることが大切だと感じた。

これから家作りをするみなさんが筆者たちと同じような経験をしないように願っています。

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